2015年 03月 02日
和歌山医大川股教授講演会 |
急性期の疼痛では、痛みの強い方を予測するための方法として最も確度の高いものは、術前の不安だそうです。STAIによる特性不安の高いことが予測因子になるとのことで、その後の講演で示されたモルヒネ受容体やナトリウムチャネルの遺伝子多型のある方では、これまでの人生で痛みを感じやすく手術後の疼痛に対する漠然とした不安が生じるのかもしれないと思いました。
また、術後の遷延痛は海外では40%もの患者に生じているとのことで、このような遷延痛のベースとなっている炎症の継続が痛みに留まらず生命予後に関連した合併症のトリガーになるのかもしれません。
麻酔科医として遷延痛を予防するための麻酔管理、すなわち急性痛を以下に抑制するのかをもっと積極的に考えるべきだと思いました。
川股教授、ありがとうございました。
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by tdcanesth
| 2015-03-02 07:49
| その他