2009年 10月 01日
市川集中治療セミナー |
昨日,毎年恒例の市川集中治療セミナー2009を当院で開催致しました.今年で5回目になりますが,今回は聖マリアンナ医大救命救急センターの藤谷先生に「ICUにおける重症感染症管理」について,日大心臓血管外科の瀬在先生に「心臓手術における超短時間作用型β部ロッカーの有効性」についてご講演頂きました.藤谷先生は,肺炎,特に人工呼吸器関連肺炎に対する抗生剤投与として,広域抗生剤の投与は72時間以内にし,その段階で臨床的に肺炎の診断基準に照らして的確に抗生剤を変更する(de-escalation)ことの重要性を述べられました.瀬在先生は,ランジオロールの周術期微量投与により心房細動の発生を有意に減少可能であることを述べられました.ランジオロール2γの用量では基本的に心拍数減少効果はほとんどないと考えられることから,心筋の線維化軽減など,他の効果が隠れている可能性があると考えられました.いずれも,非常に明快なご講演で大変,勉強になりました.両先生ありがとうございました.
by tdcanesth
| 2009-10-01 08:37
| 学会