2010年 08月 04日
医療裁判に関する講演会 |
先週木曜日に当院顧問弁護士の先生による医療裁判に関する講演会が行われ拝聴しました.現在,医療裁判の平均審理期間は徐々に短縮しており平均で2年程度だそうです.また,認容率(原告の勝訴率)は通常訴訟では85%くらいの高率なのですが,医事訴訟に関しては年々減少しており,昨年は25%くらいだったそうです.これを高いと取るか低いと取るかは別として,医事訴訟の4回に1回は病院側が負けていることになります.
一方,学会や公的な機関が中心となって種々のガイドラインや指針が出されることがあります.これはある治療や医療行為を行う際に,これくらいのことは最低必要であるとのminimum requirementを示すものですが,このようなガイドラインなどが出される背景には,このようなminimum requirementを満たしていない施設や医師も少なからずいる事が挙げられます.このため,いわゆる努力目標でもあるわけですが,近年ではこのガイドラインも裁判で証拠として取り上げられるようになっており,minimum requirementを満たしていないから医療行為に落ち度があったとなるわけです.このようなことから近年では安易にガイドラインなどを出せなくなりつつあります.もちろん医療行為の質の向上には寄与するのですが,ガイドラインから外れた医療行為を行う際にはその理由をきっちりと説明できることが重要だそうです.
一方,学会や公的な機関が中心となって種々のガイドラインや指針が出されることがあります.これはある治療や医療行為を行う際に,これくらいのことは最低必要であるとのminimum requirementを示すものですが,このようなガイドラインなどが出される背景には,このようなminimum requirementを満たしていない施設や医師も少なからずいる事が挙げられます.このため,いわゆる努力目標でもあるわけですが,近年ではこのガイドラインも裁判で証拠として取り上げられるようになっており,minimum requirementを満たしていないから医療行為に落ち度があったとなるわけです.このようなことから近年では安易にガイドラインなどを出せなくなりつつあります.もちろん医療行為の質の向上には寄与するのですが,ガイドラインから外れた医療行為を行う際にはその理由をきっちりと説明できることが重要だそうです.
by tdcanesth
| 2010-08-04 10:37
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